セラミドの働き

セラミドは化粧品などの保湿成分としてよく知られています。保湿効果のある成分ではヒアルロン酸も有名ですがセラミドとヒアルロン酸の違いはどこにあるのでしょうか。

セラミドは肌の表面の角質層にあり細胞同士を結びつけ整列させる働きがあります。水分の蒸発を防ぎ、肌の保湿と柔軟性の維持に重要な役割を果たしています。ヒアルロン酸は角質層の下層の真皮にあります。真皮にはコラーゲンやエラスチンなどの肌に弾力を与える成分があり、その隙間を満たすように水分を含んだヒアルロン酸が存在しています。

真皮は肌のハリや弾力、みずみずしさを保ち、角質はセラミドが水分の蒸発を防ぎ、きめの整った肌にしているといえます。したがってどれかひとつの成分でも欠けると肌のハリやみずみずしさが失われて老化してしまうのです。

セラミドは肌の表面の細胞間を埋めて水分の蒸発を防ぐと同時に、外部からの細菌や化学物質などの侵入を防ぐバリア機能を果たしています。セラミドが不足すると肌に悪影響があるだけでなく、神経が外部からの刺激のよって過剰に反応を起こしたりします。

アトピー性皮膚炎の患者さんはセラミドが不足していることが知られています。セラミドは細胞を繋ぎ止める細胞膜に多く存在しますが、酵素の働きによってセラミドは遊離してシグナル伝達物質として働きます。遊離したセラミドは細胞の分化、増殖やアポトーシスと呼ばれるプログラム細胞死を制御することが知られています。つまり、セラミドによって肌の細胞の合成や細胞死がコントロールされているのです。アトピー性皮膚炎ではセラミドの合成障害が見られるようです。

気軽にできる血液検査

血液検査と言えば健康診断の時や病院でしかできないと思っていませんか。実は現在では血液の分析技術や分析器の精度が向上したこともあって、一滴の血液からでも多くの情報が得られるようになっているのです。たとえば、糖尿病の検査項目であるHbA1cの検査が薬局の店頭で簡単に行ったり、ワンコインで特定の項目の血液検査ができたり、郵送でできる血液検査もあるのです。

足立区と徳島県の一部では「かくれ糖尿病」の掘り起こしのために、薬局の店頭に専用の分析機械を設置して主婦などを対象にしてHbA1cの血液検査を実施しています。今や糖尿病は国民病とも言われてるので、普段健康診断を受けられない人の中に潜む糖尿病予備軍を見つけ出して、早期治療を促す目的で行われています。

東京の中野ではワンコインの500円で血液検査ができます。と言っても500円でできるのは血糖値、中性脂肪、総コレステロールなどのひとつの項目で、HbA1cは1000円になります。血液検査の他にも骨密度や肺年齢、ドライアイなどの検査やセットメニューなども用意されています。やはり主婦や自営業の人、メタボが気になるサラリーマンなどに人気があるようです。

郵送でできる血液検査は本格的な検査をすることができます。検査項目も非常に多く、生活習慣病やがん検査、性病検査まで幅広く、多くの項目に渡って検査をすることができるのです。そして、結果はインターネットで知ることができるのでパソコンやスマホなどで確認することができます。忙しいビジネスマンや匿名で検査をしたい人に利用されているようです。

ここで紹介した血液検査は自分で採血する必要がありますが、針で指先を刺して血液を一滴採取するだけで簡単にすることができます。自分は健康だと思っていても、生活習慣病は自覚症状もなく進行してしまいます。時々は血液検査を受けて健康チェックを欠かさないようにしましょう。

緊急避妊薬を知ってますか?

日本では緊急避妊薬、いわゆる「アフターピル」が2011年に発売されました。これまでは望まない妊娠を避けるための最後の手段は中絶しかありませんでしたが、緊急避妊薬は女性が自ら対処できる手段なのです。中絶に比べると女性の身体や精神的な負担はずっと軽くなります。

ただ、緊急避妊薬の存在を知っている女性の割合は非常に低く、3割ほどしかいません。日本の古い道徳観から結婚前の性交を良しとしない考え方がまだ残っていることもあって、性や避妊についての正しい教育が不十分な状態です。女性に慎重な行動を求め、中絶などの悲劇をなくすには正確な性知識と緊急避妊薬なども含めた避妊方を教えるべきです。

日本で認可されている緊急避妊薬は「ノルレボ」という黄体ホルモン剤で、世界保健機関(WHO)から緊急避妊目的の必須医薬品に指定されています。これまでは治療薬として認可されていた中用量ピルを緊急避妊薬の代用として使用していましたが、副作用が強く吐き気や嘔吐、頭痛などに悩まされることが多くありました。
ノルレボは副作用が格段に低く抑えられ、妊娠率も低くなっています。

緊急避妊薬は性交後72時間以内に服用すれば、およそ80%の確率で妊娠を防ぐことができます。「20%は妊娠してしまうの?」と思ったりしますが、何もしなかった場合でも妊娠の確率は100%ではないので、実際はもっと低くなります。緊急避妊薬を24時間以内に服用すれば妊娠率は2%、72時間では3.2%という結果が報告されているので、ほぼ確実に避妊できると考えてもいいでしょう。

DHTは悪者なのか?

DHT(ジヒドロテストステロン)は男性型脱毛症や前立腺肥大を発症させる悪い男性ホルモンとして知られるようになっています。精巣から分泌されるテストステロンが5αリダクターゼという還元酵素によってDHTに変換されます。5αリダクターゼは筋肉を除くすべての組織に存在してテストステロンをDHTに変換しています。

頭皮の毛乳頭に存在する5αリダクターゼによってDHTが生成されると、DHTは髪の成長をつかさどる毛乳頭の働きを阻害し、髪は成長しきらないままに脱毛してしまいます。男性型脱毛症はDHTが直接の原因物質ですが、男性型脱毛症の遺伝には5αリダクターゼが多く作られる体質が原因と考えられています。

また、5αリダクターゼには1型と2型があり、男性型脱毛症で問題になるのは2型の方です。2型の5αリダクターゼは前頭部と頭頂部に多く存在して、テストステロンを脱毛促進作用のあるⅡ型DHTに変換しているのです。側頭部、後頭部に多い1型5αリダクターゼは脱毛に関しての影響力はさほど強くありません。

しかし、男性型脱毛症に悩む男性にとってDHTは悪玉ホルモンのように言われますが、アスリートにとっては筋肉増強に必要なホルモンでもあり、人の脳や皮膚、性器などの活性にも重要な役割を果たしているのです。特に男性の成長の過程においては、DHTが神経系に作用して男性特有の神経構造や行動が形成されていくのです。男性の健康とパフォーマンスの維持にDHTは欠かせないホルモンなのです。

糖尿病の合併症とは?

糖尿病の合併症として糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症がよく知られ、糖尿病の3大合併症とも言われています。これらの合併症の原因としては、血中のブドウ糖濃度が高くなることによって、赤血球の柔軟性が失われたり、赤血球同士が結合して毛細血管を通ることができなくなって発症するといわれています。

毛細血管の詰まりは毛細血管の集まった腎臓や網膜、末梢神経に障害を起こしますが、症状が現れにくいので定期的に検査を受けていないと、生活に大きな支障をきたすようになってしまいます。

糖尿病によって高血糖状態が続くと動脈硬化の危険性も高くなります。動脈硬化は狭心症、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞などの疾患を引き起こす原因にもなります。

糖とたんぱく質あるいは脂質と結びつくことを糖化といいます。糖化反応が起こるとAGEs(終末糖化産物)と呼ばれる物質が作られます。血液中のブドウ糖濃度が高い状態が続くとこのブドウ糖と血管のコラーゲンが糖化反応を起こしAGEsが生成されるのです。糖化したコラーゲンは変質して弾力を失って脆くなり動脈硬化を引き起こしやすくなります。

また、糖尿病患者だけでなく健康な人でも血管だけでなく全身で糖化が起こっています。現在では全身で起こる糖化が老化の原因のひとつであることが分かリ、アンチエイジングの観点からも注目されています。

実は糖尿病の血液検査に使われるHbA1cは糖化したヘモグロビンの量を調べているのです。糖尿病でブドウ糖の血中濃度が高い状態が続いていると糖化によって動脈硬化が促進され、その他の合併症を発症するリスクが高くなります。

糖尿病の合併症はほとんど自覚症状がないので、治療を怠っていると10年ほどで合併症を発症するといわれています。普段から適切な血糖コントロールができていれば、普通の人と変わらない生活を送ることができます。